2012年7月7日土曜日

千年前の人類を襲った温暖化

ちょっと邦題は誤解をまねく表現だが、良い本。大温暖化というより、気候変動に各地域の古代の人々はどう立ち向かったか、という内容。中世温暖化の時代に文字通り温暖な気候を満喫できたところと、大干ばつに見舞われたところとがあるわけです。大干ばつで崩壊した地域社会となんとか乗り越えることができた場所があるんですな。この本がもうちょっと詳細な地図や当時の遺跡やらがカラーで載っていたら、もういうことなしなんですがね。


という書評をアマゾンに書いたが(その時点ではまだ途中までしか読んでなかった)、最終章を読んで気が変わった。この本はやはり温暖化でほとんどの専門家が見落としている現象について警告を発しているのだ。すなわち、干ばつである。それも近年では起こったことがないほどの半世紀も続くような大干ばつだ。多くの識者は日本が食糧が輸入できなくなるような時は、石油も輸入できなくなる時だから(つまり戦争状態のような)、自給率を上げてもしょうがないと唱える。しかし、世界的干ばつによって、水が石油より高価になる事態も起こらないとも限らないのだ。農水省のカロリーベース自給率のからくりに騙されるのもしゃくだが、穀物などが輸入できなくなるような事態に備える必要があることを本書によって悟らされた。今年一番インパクトがあった本かなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿